1月号 「神さまと共に重ねる思い出」
助任司祭 ガル ブブン
皆さんは、ご自分の人生に「100%満足している」と言えるでしょうか。正直に言って、私はそう言えません。これが、私の正直な気持ちです。新年のはじまりですから、まずは正直なところから始めてもいいですよね。(笑)
私は、去年もっとできたはずのことがあったのに、できなかった、という思いがあります。けれども、それは人生に感謝していないという意味ではありません。それは、金メダルを取れなかったスポーツ選手のようなものかもしれません。失敗したのではなく、「もっとできたな」と気づいているだけです。あるいは、演奏で少しだけ間違えた音楽家のようなものです。才能がないのではなく、まだ成長している途中なのです。大切なのは、「成長している」ということです。そのことに、私は心から感謝しています。そして、その成長を支えてくれている恵みにも、目を向けたいと思います。健康を与えてくださった神さま、共に歩んでくれる淳心会の仲間、家族の存在、そして私を受け入れ、支え、祈ってくださる皆さん。皆さんと共に信仰の道を歩めること自体が、すでに大きな恵みです。
成長のためには、過去を振り返るだけでなく、心に残っているものを少しずつ整理し、手放していくことも大切なのかもしれません。よく、「幸せになりたければ、怒りや恨みを持たないこと」と言われます。
他人に対しても、自分自身に対してもです。聖書にもこうあります。「怒ったままで日が沈むことのないようにしなさい。」手放すことは簡単ではありませんが、心を軽くしてくれます。
心が少し軽くなると、私たちは人との出会いを、より深く受け取ることができるようになります。
私は、出会うすべての人が、何かしらの贈り物を与えてくれると信じています。良い人は、私たちに喜びを分かち合ってくれます。難しい人は、人生の中で大切な学びや気づきを与えてくれます。そして、かけがえのない人たちは、時を越えて心に残る、美しい思い出を残してくれます。
このように、私たちの人生は「出会い」と「共に過ごした記憶」によって、少しずつ形づくられているのではないでしょうか。その最も深く、最も大きなかたちが、神さまと私たちとの関係です。神さまが独り子イエスを遣わされたのは、罪をゆるすためだけではありません。私たちを心から愛し、決してひとりにせず、喜びも涙も共にしながら、人生という歩みの中で、あたたかな思い出を私たちと共に重ねていきたいと願っておられるからです。
新しい年の始まりにあたり、正直な心と感謝、そして希望を胸に、一歩ずつ歩んでいきましょう。家族と、友人と、教会の仲間と、そして出会うすべての人と、たくさんのよい思い出を作っていきましょう。記憶のスペースがあるうちに。時間が与えられているうちに。
皆さまにとって、祝福に満ちた一年となりますように。
あけましておめでとうございます。
