by  助任司祭 オノレ・カブンディ

 

5月は、四季折々の中で春の訪れとともに自然界の美しさがもっとも感じられ、また主の復活の喜びと希望に満ちた月でもあります。そのような思いをもってこの月はマリアに捧げられていますが、皆様はどのような気持ちで聖母月を。過ごされたのでしょうか。創立50周年記念を迎えた私たちの教会は「聖母の汚れなきみ心・松原教会」として創立されたのです。私は聖母マリアの汚れなきみ心の修道会・CICM(Congregatio Immaculati Cordis Mariae・淳心会)に入会する前後もマリアに頼りながらその愛と信仰に励まされて福音宣教を行っていました。小さい時からレジオ・マリエを通してマリアと共に祈り、あらゆる奉仕を試みました。マリアと共に祈りと奉仕活動、会員の成聖を目的としているレジオ・マリエを通して私は福音宣教に積極的に協力することになりました。

「マリアは、福音をのべ伝える教会の母です。マリアを抜きにしては、新たな福音宣教の精神を十分に理解することはできません」と教皇フランシスコは宣言します「福音の喜び(284)」。聖書の中では聖母マリアが登場する箇所は少ないですが、イエスの生涯の重要な時にはマリアは特に登場します(イエスの誕生、宣教活動中に母マリアはイエスを訪れ、そして、カナの婚礼での最初の奇跡は聖母マリアのお願いでした。あえてもう二つ付け加えるならば、十字架の場面と聖霊降臨の場面です)。これらの聖書の記述からマリアの様子を思いめぐらすことはそう簡単なことではありません。しかし、聖書が書かれた経緯を考えると、福音記者というのは、イエスの言葉と行いがどのような意味を持つのかだけに関心を持って書いており、当然イエスの母であるマリアについてはほとんど言及がありません。

私たちは、イエスが人間であり、神であることを信じています。イエスが神であるとするならば、母であるマリアは、神の母であるといえます。マリアは、神ではなく、完全な人間ですが私たち以上に、信仰深い人だったのです。受胎告知の場面では、マリアは、何が何だかわからない状況であったにもかかわらず、その状況を無条件で受け入れました。カナの婚礼ではイエスの時がまだ来ていなかったのに、信仰と信頼をこめて[この人が何か言いつけたら、その通りにしてください]と人々に言いました。この信仰こそが、私たちが見倣うべきことではないでしょうか?そして、このマリアの信仰は、イエスの死、またイエスの死後まで、最後の最後まで我が子の使命を信じ続けたのです。そして、イエスが復活し、昇天した後は、イエスの母として、あるいは信仰者として、またあるいはイエスの証人として生きていきました。聖霊降臨の場にマリアがいたということは、その信仰を使徒や弟子たちに伝えるためだったのでしょう。そのため、キリストの救いのわざに協力した第一人者・聖母マリアへの崇敬は、初代教会からすでに始まっていたのです。現在教会もキリスト信者の生き方の模範として、さらには父なる神に取り次いでくれる助け主として聖母マリアを特別に崇めるのです。

第二バチカン公会議文書の『典礼憲章』は、次のように述べています。「キリストの諸秘儀を、一年の周期をもって祝う際、聖なる教会は、神の母・聖母マリアを、特別の愛をもって敬う。聖母は、切り離すことができない絆によって子の救いのわざに結ばれている。教会は聖母のうちに、あがないの最も優れた実りを感嘆し、ほめたたえ、あたかも最も純粋な姿のうちにおけるものとして、聖母のうちに、自分が完全にそうありたいと欲し、希望しているものを、喜びをもって見つめるのである」(103)。

聖母マリアは、自分の固有の信仰の歩みにおいて、神のあがないの実りとなりました。「神がわたしに偉大なわざを行われた」(ルカ1:49)ことを信じ、その信仰を最後まで生き抜いたのです。それゆえすべての信仰者は、聖母マリアを「感嘆し、ほめたたえる」とともに、マリアの信仰に倣うことが求められています。私自身もレジオ・マリエの祈りと活動に参加することを皆様にお勧め致します。毎週金曜日午前11時から集まって祈り、奉仕活動を計画し、司祭の指導の下に霊的なみ言葉を読み味わい、黙想します。2011年からレジオ・マリエ東京レジアの指導司祭を務めています。東京以外の教区も巡りましたが、私の印象としてはこれから先のレジオ・マリエの祈りと活動が心配です。松原教会の創立から活発に素晴らしい活動を続けて来た会員はお年を召され、これまで通りの活動はできなくなってきました。このままだと長い年月続けて来た使徒的活動も消滅の危機を迎えます。指導司祭として皆さんに呼びかけます。説明を聞くよりも実際にお越しになって直に体験していただければ、レジオ・マリエはどのような会なのか良くわかっていただけると思います。皆様のお越しを首を長くしてお待ちしています!