主任司祭    L・ゴーセンス
 

使徒的勧告「福音の喜び」(2014)に教皇フランチェスコは「政治生活への参与は道徳な義務です」(220)と述べている。すでに2012年に「なぜ教会は社会問題にかかわるのかQ&A」(142ページ含)が日本カトリック司教協議会・社会司教委員会から編集・発行された。去年の2月に「戦後70年司教団メッセージ」は「武力によらない平和を」訴え、今年の4月7日に「安全保障関連法の施行にあたって」という声明の中にも日本カトリック司教協議会には教会の使命を表明する勤めがあると強調される。

憲法記念日の前日5月1日に「すべての人のいのちと平和な くらしのために」というパンフは日本カトリック正義と平和協議会に編集され、サブタイトルとして「教会は人間のいのちと尊厳に関する問題に沈黙できない」と付けられている。高校生にもわかりやすいこのパンフは皆さんの連絡箱に松原教会の正義と平和委員会から入れてある。平和、安全保障法と憲法について簡単な説明とともになすべきこととして「一人ひとりが、自分の頭で考え、意見を交わし、選挙などを通じて政治参加する」ように勧めている。最後のページに「もっと知りたいひとのために」資料へ携帯電話用の11のリンクがある。
ところが、驚いたのは、その中に「自民党憲法改正草案」も載ってあることだ。なぜかというと、四年前にこの案のプリント何数枚を市民団体からいただいたにもかかわらず、それを自由に取る為に信徒会館の受付に置いておくことは多くの信者に反対され、ストップされたからである。「教会に政治活動を運び込むな」という理由(口実?)で。しかし、この同じ資料が今全国の「もっとしりたいひと」(信者含)に中央から提供されている事実はどれほど当時の歪んだ反応が教会の常識から外れでいたかをはっきりと示している。

 5月3日に有明災害避難地で憲法イベントに参加し、テレポート駅までパレードをも歩いた松原の信徒までに申し込んだプロテスタントの中年の男性と旧マルクス主義者の女性も組んでくれた。「生じている問題に思いを寄せながら、与えられた賜物に気づき、新たな一歩を踏み出せるような力」を松原教会創立五十周年の祈りをもって皆で求めたではないか。願わくは今こそ魅力のある「開かれた教会として、愛の奉仕を続け、神の国の平和をもたらすことができますように。」 (原文のまま)